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マレーシア基礎情報

3) 産業構造と人種構成

 マレーシアの2019年のGDP構成比率は以下の様になっています。

 ① サービス(流通、IT、金融、観光)57%
 ② 製造業(電気・半導体・石油化学)23%
 ③ 鉱業(石油、天然ガス)8%
 ④ 農業(オイルパーム、ゴム)7%
 ⑤ 建設 4.5%

 すなわちマレーシアは第一次産業(農林業)、第二次産業(製造業)中心の経済から既に第三次産業(サービス業)中心の経済に移行している事になります。

 サービス業では、コロナ問題前には年間3,000万人弱の外国人観光客が訪れる観光立国になっています。更に政府が主導して外資誘致と産業育成に注力しているIT産業も機関産業になりつつあります。

 そしてマレーシアがユニークな国際競争力を持つ分野が金融、特にイスラム金融です。イスラム教の教えに基いたイスラム金融取引では、世界の先端を走っているおり、イスラム債(Sukuk債)の発行額では他の追随を許さない世界トップの位置を維持しています。この優位性を活用し、クアラルンプールに国際金融特区(TRX)を儲け、国内外の金融機関を誘致始めています。

 更にマレーシアは石油と天然ガスを算出する資源国家でもあります。そして石鹸、洗剤、食用油等に広く使われるパーム油の世界第二の輸出国でもあります。

 製造業に関しては東南アジアで電気・半導体産業の拠点となっており、この分野の多国籍企業の製造工場が沢山有ります。日系大手、松下電器、ソニー、日立、東芝、シャープと言った家電メーカーも旧くからマレーシアを東南アジアの製造拠点に据えています。

 マレーシア、2020年時点で総人口が約3270万人の多民族国家です。民族毎の比率は以下の通りです。

 ① マレー系(イスラム教)67%
 ② 中華系(仏教、キリスト教)25%
 ③ インド系(ヒンズー、キリスト教)7%
 ④ その他 1%

 人口は未だ若い層(20-30歳台)を中心に増加傾向にあります。(別途人口ピラミッド参照

 また言語的にもマレーシアは、多言語社会で英語、中国語、マレー語、タミール語などが広く社会、日常生活で使われています。