マレーシア基礎情報
産業比率は、サービス業49.2%、製造業24.4%、石油天然ガス10.4%、農業11.9%となっており、植民地統治下のプランテーションや資源輸出依存する構造から完全に工業化、近代化への移行を遂げています。
製造業は欧米や日本の電気機器、半導体、エレクトロニクス関係の企業が多く、欧米や日本への輸出が多くを占めています。 サービス業では、年間2400万人の外国人閑居客を迎える観光産業が大きな収益を上げているほか、政府が外資誘致と産業育成に力を注いでいるIT産業やイスラム金融といった部門、また医療や教育機関も成長分野となっています。マレーシアが力を入れているイスラム金融とは、利子や投機的な取引を禁止するなどイスラムの教えに則った金融取引の分野です。2011年、マレーシアの金融機関によるイスラム債(sukuk)の起債額は、1.6兆円にものぼり、他の追従を許さないトップの位置にいます。
農業部門では、アブラヤシから生産されるパーム油の生産が増えています。パーム油市場では、インドネシアとともに9割を生産し、2大産出国となっています。今後もインドや中国といった新興国食料需要の増大により、有望な農産物としての位置は揺るぎようがないと思われます。